ベベルサイディング貼り リフォーム工事【ウエスタンレッドシダー(米杉)施工例 s20150122-1】
当店のウエスタンレッドシダーをご購入のお客様から施工写真をいただきました。
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今回の現場は、外壁部をリフォームする工事を、完全自社施工にて仕上げました。
まずは、レッドシーダーという木材に関しては、私個人的には非常に好きな材料です。
材に耐久性があり、流通価格もそんなには高くないと言えます。インドネシアあたりからの産出材なら、もっと高価な耐久性の高い材料は限りなく存在しますが、
レッドシーダーは、性能と価格のバランスが良い材料だと思います。近年、価格が上昇傾向になっているのが残念ですが。
施工する立場からしても、非常に軽量で作業が楽で材の取り回しが良く、加工もとてもやり易いです材料であるといつも感じます。
(但し、材の乾燥が一定基準値をクリアーしている物に限る)
また、香りもとても良く、私は好きです。若干赤みのある肌は、なんとも言えなく良いです。
残念ながら、今回のベベルサイディングには、このような良い雰囲気の物は少なかったですが、これはしょうがないですね。
中には、とても雰囲気の良いサイディング材もありました。このクオリティーなら2~3割高くてもいいと感じる程でした。
もともと、ベベルサイディング用としてスライスされる木材のクオリティーがそれなりのものですから、これは許容ですね。これは国産の材でも同じ事が言えますけど。
レッドシーダーは、内装に使用するような無節やファーストクオリティーの物は別として、一般的に外部に使用する材料(ウッドデッキ材・サイディング材)としては、
値段とよく相談してみて、この程度の物なのかな? という感じは受けました。(失礼な言い方ですみません)
御社のベベルサイディング(外部に使用する材料)は、造作そのものが和室の内装を仕上げるようなシビアなものではありませんので、現場で工夫しながら、材料を適材適所に使いまわす事で
問題なく施工できる製品レベルだと思います。
表面の【ラフ仕上げ】がとても良い雰囲気を作りますし、塗料をのせるとわかりますが、吸い込みが多く、材の保護には最適と感じます。
プレーナー仕上げとは全然違います。ラフさ加減がとても良いです。この表面のラフの雰囲気が、生産本国の住宅の様相を呈し、ワイルド感が出ていい感じになります。節はやや多めの部位ではありますが、これも逆にいいです。
塗料は、当然ステイン系の物を使いますが、今回はサイディングを若干明るめの「パイン系」で仕上げ、ドア周り、コーナー見切りは「やや濃いめの色」で、濃淡を出してみました。
弊社では、最初から濃いめの色をお勧めしません。シーダーは定期的なメンテナンス(保護塗装)が必要ですので、その度に、少しずつ濃いめの色に塗り重ねながら、その時々の雰囲気の変化を楽んで頂き、
レッドシーダーと長いお付き合いをして頂くようにお願いしております。
ドアー枠はレッドシーダー2×4で現場加工しております。出隅の収めは、本来役物(コーナー見切り)を使わないで、ベベルサイディングを突き合せて収めた方が良い雰囲気にはなると思いますが、
今回は、現場での事情があったため、、4×4材を現場加工して出隅に収めています。玄関周りの入り隅は、同じように見切りを現場加工してコーナーに使っています。ベベルサイディングは、材料の形状から、特に入り隅の収めには手間を要しますが、今回のような収めにすると、DIYなさる方でも、簡単に綺麗に収められるのではないかと思います。入り隅材の寸法は、ベベルサイディングの最大厚と同じか、2~3ミリ程度太目に収めると仕上がリが綺麗です。
今回の施工方法を申しますと、既設壁がALC(500mmライト)だった為、まず、ALC目地を十分処理した上で、表面に縦胴縁を施工。胴縁はALCを貫通して躯体構造材(柱、間柱)に到達するサイズのビス止めにて固定。
この方法は、新築時の躯体図面が無いと無理かもしれませんが、在来工法なら現地調査すれば出来ると思います。
ALC塗装の表面にチョーク等が出ており、塗装が劣化している場合は、胴縁の上に防水シートで巻いた方が良いと思いますが。
今回は胴縁と既設ALC表面はさらにボンドにて圧着貼り。住宅がメーターモジュールだった為、胴縁のピッチは500mm間隔にて施工。窓周り、サッシ周りは通気を確保するように胴縁を配置。
縦胴縁にベベルサイディングを横張、貼り付けの方法は、ボンド圧着貼りをしてから、45~50mmフィニュッシュネールにて仕上げ。SUSのスクリュー釘、SUSビスにて固定するのが一般的と思いますが、ビス跡気になり、どうしても仕上げの雰囲気が好きではないでの、このような仕様で収めています。
勿論、材の収縮が起こりますし、暴れますから重なり部分はピンを打つのは不可だと思います。また、ALCに胴縁を固定する場合、ALCアンカー等で直接ALCに固定する方法は、十分な強度が出せないので、これも不可と考えます。
弊社の考えとしては、胴縁が躯体にしっかりと連結して止められている条件であれば、後は、胴縁とサイディング材をボンドで圧着貼りすることによって、フィニッシュネイルや、ピンタッカーでも十分施工は出来ると考えます。フィニッシュは勿論SUS仕様で、多目には打ち込みますが、ピンの打ち込み深さを上手く調整すると、塗料が乗った後は表面の仕上げりはとても綺麗です。
DIYされる方へのアドバイスとして、サイディングを貼る人はみんなそうすると思いますが、働き幅を決めてから、自分でその長さのゲージを作って貼り付ければ、素人でも上手く貼れますね。ゲージを2個自作して、片方をピンで固定できるようにしてやると、長物でも一人で貼れようになりますね。材のレベル出しと等間隔の貼り付けは厳守しないと、とても残念な仕上げりになります。特に、出隅と入り隅の合わせ部分は慎重にやらないとダメです。
当然下から貼り始めますが、スターターを捨て貼りしてから始めないと、角度が揃いませんから注意が必要です。貼り始めから最終の天板までの長さによって、重ね幅を決める(働き幅を決める)ようにして、均等に貼りますが、最後に貼る一枚が、変な寸法にならないように十分留意する事が重要です。
基本、圧着貼りは、雨の日はボンドが流れるのでNGです。
御社の製品の場合、働き幅を150~155mmに設定すると良い雰囲気になります。余裕があれば150mmが良いと思います。重なり40mmあれば十分ですし、面の角度も一層良くなります。
塗装に関して余計な一言
弊社では、基本2回塗りで仕上げていますが、レッドシーダーのサイディングの場合、正確に収める為に、一枚一枚寸法を取って加工していきますので、加工が終わって貼り付ける前に一度下塗りをします。切断面(小口)は十分に塗料を吸わせます。仕上げってから、養生して最後にもう一度仕上げ塗りをします。2回目は塗料の吸い込みがそんなに多くないので、塗料はさほど使わなくても仕上げられます。木の腐りは特に小口部分が一番弱いので、見えない部分ではありますが、十分な処理をする事が大事です。部分的に色を変える場合は、しっかり養生をしないと色の見切りが綺麗に仕上がりませんので、時間を掛けてやる必要がありますね。養生の上手い下手で出来栄えが全然変わりますから。
製品のデリバリーに関して
梱包状態も丁寧でしっかりされています。御社の誠実な対応もとてもありがたく、またお付き合いさせて頂きたいと思います。
数回注文しましたが、一度、粗悪なB品があった時にも快く対応していただき、とても気持ちの良い取引が出来ました。
一度急ぎで送って頂きましたが、出来れば、急ぎの注文の時に午前中に決済できた場合、当日発送の翌日着で現場配送とかやって頂けると助かりますが。
どうしても急ぎの時もあるので、そういう時は対応していただきたいです。
これも無理にお願いしましたが、平米数量での注文で、最後の追加等が出た時は、長さ指定で受けて頂ければ、尚助かりますね。
なくべく無駄な端材を出したくないので、ついそのように思ってしまいします。
最後に、ベベル以外で通常のシーダーの規格材も今後注文させて頂きますので、今後ともよろしくお願い致します。
〒259-1126 神奈川県伊勢原市沼目4-10-12
有限会社 正木空調工業
正木盛雅 様より