そもそもレッドシダーとは?知っているようで知らない、レッドシダーのこと



「レッドシダー」という名前は聞いたことがあっても、
「そもそも、どんな木なの?」
「杉とは違うの?」
「なぜレッドシダーと呼ばれているの?」
と、意外と知らないことも多いのではないでしょうか。
レッドシダーは、ウッディロバートでもさまざまな用途におすすめしている木材ですが、今回は建築材としての特徴だけではなく、どこに生えている木なのか、どのように人々の暮らしと関わってきたのかというところから、レッドシダーについてご紹介します。
目次
- そもそも「レッドシダー」とは?
- レッドシダーはどんな木?
- 北米西海岸の暮らしとレッドシダー
- なぜ「レッドシダー」と呼ばれる?
- なぜレッドシダーは赤いの?
- レッドシダーは節が多い木?
- レッドシダーは「杉」なの?
- なぜ「米杉(ベイスギ)」と呼ばれるの?
- レッドシダーにはどんな表情がある?
- レッドシダーはどんなところに使われる?
- レッドシダーを選ぶときに知っておきたいこと
- よくある質問
- まとめ
- 関連商品
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そもそも「レッドシダー」とは?



一般に「レッドシダー」と呼ばれているのは、ウエスタンレッドシダー(Western Redcedar)という樹木です。
学名は Thuja plicata。
北米西部を原産とする針葉樹で、アラスカ南東部からブリティッシュコロンビア州、ワシントン州、オレゴン州を経て、カリフォルニア北部まで、太平洋岸を中心に分布しています。
日本でよく知られている「杉」とは別の樹種ですが、木材として流通する際には「米杉(べいすぎ)」と呼ばれることもあります。
「レッドシダー」という名前だけを見ると、赤い杉の仲間のように思えますが、実際には日本の杉とは異なる木なのです。
レッドシダーはどんな木?



レッドシダーは、非常に大きく成長する木です。
樹齢800~1,000年に達するものもあり、地域によっては非常に大きな個体が見られます。
森林の中では、大きな幹を持つ樹木として育ちます。
木の表面には、縦方向に裂けるような特徴的な樹皮があり、葉は細かな鱗片状で、平らに広がるようについています。
木材として見たときのレッドシダーとはまた違った、「生きている木」としての姿を知ると、普段見ている板材も少し違って見えるかもしれません。
北米西海岸の暮らしとレッドシダー
レッドシダーが育つ北米西海岸では、この木は古くから人々の暮らしや文化と深く関わってきました。
特に先住民の文化では、レッドシダーは重要な木のひとつとして利用されてきたことが知られています。
建物や道具だけでなく、トーテムポールやカヌー、マスク、箱など、さまざまなものに利用されてきました。樹皮も編み物などに使われてきたとされています。
トーテムポールは、北米太平洋岸の先住民文化を象徴するもののひとつで、レッドシダーはその材料として広く使われてきました。
また、楽器や太鼓などにも利用されてきました。
レッドシダーは、単なる建築材料としてではなく、その土地の生活や文化の中に取り入れられてきた木でもあります。
日本ではウッドデッキやフェンス、外壁、羽目板など、住宅資材として目にすることが多いレッドシダーですが、原産地ではもっと身近な存在として、人々の暮らしと長く関わってきたのです。
なぜ「レッドシダー」と呼ばれる?
レッドシダーという名前の由来のひとつは、木材の色にあります。
心材には赤みを帯びた褐色やピンクがかった色合いが見られ、辺材はそれより明るい色になります。
さらに、一枚の板の中でも色の濃淡があり、木目も一枚ごとに異なります。
同じレッドシダーでも、淡い色から赤みの強い色までさまざま。
こうした色の豊かな表情も、レッドシダーの大きな特徴のひとつです。
なぜレッドシダーは赤いの?



木はどのように太くなる?
木は、幹の中心から外側へ木材を増やしていくわけではありません。
樹皮のすぐ内側には「形成層」という部分があり、ここで新しい細胞がつくられることで、幹は外側へ向かって太くなっていきます。
形成層の内側には、比較的新しい木材である「辺材」があり、そのさらに内側には「心材」があります。
形成層では、毎年新しい木部が内側につくられます。
そのため、木が成長すると新しい木材が幹の外側に加わり、以前にできた木材は相対的に内側の部分になっていきます。
辺材から心材へ
形成層に近い比較的新しい部分は辺材(へんざい)と呼ばれます。
辺材は、根から吸い上げた水分を葉へ運ぶなど、樹木が生きていくための役割を担っています。
ところが、新しい木材が外側に作られていくと、古くなった辺材は次第にその役割を失い、心材(しんざい)へと変化していきます。
この過程で、樹種によってさまざまな成分が蓄積されるため、心材と辺材では色が異なることがあります。
一般的には、
辺材:白っぽく、淡い色
心材:濃い色、赤みや褐色を帯びることがある
という違いが見られます。
ウエスタンレッドシダーでは、この色の違いが比較的分かりやすく、辺材は白~黄白色、心材は赤褐色~褐色となります。
レッドシダーの一枚の板の中でも、心材と辺材の割合によって色合いが変わります。
つまり、レッドシダーの「赤みのある色」や「一枚ごとの色の違い」は、単なる色ムラではなく、木が成長していく過程で生まれた自然な違いでもあります。
レッドシダーは節が多い木?



その理由の一つは、幹が太く成長するまで、枝が比較的長く残りやすい性質にあります。
枝が残っている状態で幹が太くなると、その枝の部分も木の内部に取り込まれていきます。
それが、製材したときに「節」として現れます。
そのため、レッドシダーの板には、節の大きさや数、位置などに一枚ごとの違いがあります。
レッドシダーは「杉」なの?
ここは、レッドシダーについてよくある疑問のひとつです。
結論からいうと、ウエスタンレッドシダーは、日本の杉とは別の樹種です。
ウエスタンレッドシダーの学名は Thuja plicata。
ヒノキ科クロベ属(ネズコ属)に分類され、日本のネズコ(クロベ)と同じ属に属する樹木です。
日本の杉は別のグループに分類されるため、レッドシダーは「赤い杉」という名前の木ではありません。
なぜ「米杉(ベイスギ)」と呼ばれるの?
ウエスタンレッドシダーには、「米杉(ベイスギ)」という日本での呼び名があります。
「米国産の杉だから米杉」と思ってしまいそうですが、ヒノキの仲間です。
では、なぜ「米杉」と呼ばれるようになったのでしょうか。
その背景には、日本での輸入の歴史があります。
明治時代、当時高価だった秋田杉などの代替材として、アメリカからウエスタンレッドシダーが輸入されるようになりました。
比較的安価だったことから、杉の代わりとなる木材として利用され、普及していったとされています。
さらに、木材の色や木目が日本の杉に似ていたこともあり、「米国から来た杉」のような意味合いで「米杉」という呼び名が定着していったと考えられています。
つまり「米杉」という名前には、樹種として杉の仲間だからという意味ではなく、日本の杉の代わりとして輸入され、使われてきた歴史が関係しているのです。
レッドシダーにはどんな表情がある?
レッドシダーの魅力のひとつが、天然木ならではの一枚一枚異なる表情です。
色には濃淡があり、木目にもさまざまな表情があります。
また、節の有無によっても印象は大きく変わります。
節の少ない材なら、すっきりと落ち着いた印象に。
節のある材なら、木らしい素朴な表情を楽しむことができます。
同じ樹種でも、すべての板が同じ表情になるわけではありません。
それぞれの違いを含めて楽しめることも、天然木を使う面白さのひとつです。
レッドシダーはどんなところに使われる?



レッドシダーは、原産地では古くからさまざまな用途に使われてきました。
現在の日本では、ウッドデッキやフェンス、外壁材、軒天、羽目板、パーゴラなど、住宅や建築のさまざまな場所で使われています。
屋外では、木目や色合いを生かしたデッキやフェンスに。
屋内では、壁や天井の羽目板などに。
また、パーゴラのように、庭の空間をつくる構造物にも使われています。
用途によって求められる性能や仕様は異なりますが、レッドシダーは屋外から屋内まで、さまざまな場所で木の表情を楽しめる木材です。
レッドシダーを選ぶときに知っておきたいこと
レッドシダーは天然木です。
そのため、同じ樹種・同じグレードの商品でも、一枚ごとに色や木目、節の入り方などが異なります。
特に無垢材の場合は、カタログや商品写真と実際の木材で、色や表情が異なって見えることもあります。
また、必要な数量や使用場所によって、適した寸法やグレードも変わります。
「写真と同じものが届く」という工業製品とは違い、天然木ならではの個体差があることを理解したうえで選ぶことが大切です。
よくある質問
Q. レッドシダーは日本の杉ですか?
いいえ。ウエスタンレッドシダーは、日本の杉とは別の樹種です。
学名は Thuja plicata で、ヒノキ科クロベ属(ネズコ属)に分類され、日本のネズコ(クロベ)と同じ属に属する樹木です。
日本では「米杉(ベイスギ)」とも呼ばれますが、これは米国産の杉という意味ではなく、かつて日本の杉の代替材として輸入され、使われてきた歴史などが由来とされています。
Q. レッドシダーはどこに生えている木ですか?
主に北米西部の太平洋岸に分布しています。
アラスカ南東部、ブリティッシュコロンビア州、ワシントン州、オレゴン州などに広く分布しています。
Q. レッドシダーは昔から使われていた木ですか?
はい。
北米西海岸の先住民の文化では、古くからカヌーやトーテムポール、生活用品など、さまざまな用途に利用されてきました
Q. レッドシダーは屋外にも使えますか?
はい。レッドシダーは、ウッドデッキやフェンス、外壁材など、屋外のさまざまな用途に使われています。
屋外で使用する場合は、設置環境や施工方法、塗装、メンテナンスなども含めて考えることが大切です。
Q. レッドシダーは室内にも使えますか?
はい。
壁や天井の羽目板など、内装材としても使用できます。
木目や色合いを生かした空間づくりに取り入れられています。
まとめ
レッドシダーとは、北米西部に生育するウエスタンレッドシダー(Thuja plicata)という木です。
日本の杉とは別の樹種ですが、木材としては「米杉」と呼ばれることもあります。
そしてレッドシダーは、建築材として使われているだけではありません。
北米西海岸では、古くから人々の暮らしや文化と関わり、カヌーやトーテムポール、生活用品など、さまざまなものに利用されてきました。
現在、日本ではデッキやフェンス、外壁、羽目板など、住宅や建築のさまざまな場所で使われています。
木材としての性能だけでなく、長い時間、人々の暮らしの中で使われてきた木であることを知ると、レッドシダーを少し違った角度から見ることができるのではないでしょうか。




